海外の方との会議やミーティングに臨むとき、そこで戸惑いを覚える要素として「時間感覚の差」があります。
この「時間感覚の差」があることにより、会議に
目次
日本で見受けられる会議のあり方
会議の運営に携わったことがある方も多いのではないかと思いますが、どんな風に会議の準備を行い、どのように進行を管理したか思い起こしてみてください。
日本での会議は一般的に
「何時から何時まで」
と事前に決まっていますし、
プレゼンについても各自の持ち時間が
「何分」
と決まっていて、それに沿って会議が進行していきますよね。
よく見る光景として、プレゼンをしている人の前に
「あと3分」「あと1分」
と書かれたボードを持った人がいて、逐一プレゼンをしている人に向けて見せている光景を見たことがありませんか?
こうすることでプレゼン時間をコントロールし、会議全体の進行を管理しているのです。
- 会議は何時から始めるか?
- 何時に誰の挨拶があるか?
- 何時から誰のプレゼンが何分あるか?
- 質問時間は何分か?
- 休憩時間は何時から、何分間とるか?
- 何時に会議を終了するか?
こういったことを事前に綿密に決めますし、会議本番でも事前に計画した通りに進行させようとしますよね?
このように、物事を進めるにあたり時間をコントロールしようとする文化を「モノクロニック文化」と呼びます。
モノクロニック文化
モノクロニック文化とは「厳密に時間管理を行う文化」のことで、日本も「モノクロニック文化」に入ると言えます。
「モノクロニック文化」の特徴として以下のものが挙げられます。
- 時間を「貴重な資源」と考える
- 順序立てて物事に取り組む
- 一度に一つのことに集中して取り組む
いかがですか?皆さんも無意識にそのように普段行動されているのではないでしょうか。
話を会議に戻しますが、「モノクロニック文化」における会議やプレゼンでは予め時間が決められていて、それに沿うように会議がマネジメントされていきます。
特に会議の終わる時間や自分に割り当てられたプレゼン時間を気にしていることが多いように思います。
だから会議の開始時間が遅れたり、ひとりのプレゼンが長引いてしまうと主催者は困惑し、バタつき、プレゼンをはしより、
質問を途中で打ち切ったりします。
このように時間通りに物事が進むことが「常識」「良いこと」とされているからです。
ポリクロニック文化
一方、「モノクロニック文化」と対照的な文化を「ポリクロニック文化」と呼びます。
モノクロニック文化が
「厳密に時間管理を行う文化」で
ポリクロニック文化は
「時間に融通をきかせ、柔軟さを重視する文化」です。
「ポリクロニック文化」の特徴として以下のものが挙げられます。
- 時間は目の前に「たくさんあるもの」と考える
- 時間以外の要素を優先する
- 計画や段取りを考えるが、あくまで「目安」
- 一度に複数のことに取り組む
そして会議という状況になりますと、「ポリクロニック文化」の人たちは以下のような行動をとります。
- 会議に平気で遅刻してくる
- 休憩時間が終わっても戻ってこない
- 割り当てられたプレゼン時間を気に留めない
- 会議の終了時間が過ぎても議論や質問を続けようとする
ポリクロニック文化の人たちとの会議で湧き起こる感情
「時間に融通をきかせ、柔軟さを重視する」「ポリクロニック」な人達との会議をマネジメントするのは、実に骨が折れます。
開始時間になっても参加者はチラホラしかいない。。イライラ。。。
休憩時間が終わっても会場になかなか戻ってこない。。イライラ。。。
プレゼン時間の割当ては無視、好きなだけ話をする。。イライラ。。。
時間がおしていようが、好きなだけ質問をする。。
イライラ。。。

さらに言うと
開始時間にほとんど来ていないなんて、いい加減な人たちだ!
プレゼンは予め〇〇分と言っておいたのに、全く守る気配がないなんて、いい加減な人たちだ!
一体何分休憩してるつもり?やる気あるの?
もう予定時間すぎてるのに、まだ質問するの?いい加減にしてくれ!

結果、時間にいい加減な人たち、ポリクロニックな人たちとの仕事はもうウンザリだ!というように相手に対してネガティブな印象しか残らなくなりますし、一緒に仕事をしたいという気持ちもどんどん薄れていきます。
ポリクロニック文化の人たちが日本人との会議で抱く感情
では「時間に融通をきかせ、柔軟さを重視する」「ポリクロニック」な人たちは「厳密に時間管理を行う」日本人との会議をどう思っているのでしょうか?
時間時間ってうるさいな!こちらは今日は他のことで忙しかったんだ!
時間時間ってうるさいな!たった10分遅れただけじゃないの!?
時間時間ってうるさいな!まだ話したいことの半分も話終わってないのに!
え?もう質問を打ち切る?一体なんのための会議なんだ?
え?もう質問を打ち切る?そんなプレゼンでこっちを騙すつもり?
え?もう質問を打ち切る?こっちは全然納得できてないのに・・・不誠実な人たちだな。

このように「時間」に対する考え方が違うことで、会議で何を重視するかの視点が異なります。
そしてせっかくの会議なのに、その視点の差がお互いの「不信感」「嫌悪感」を募らせてしまうのです。
ポリクロニック文化の人たちとの会議をいかにマネジメントするか
日常的な業務として会議を開催することは多いですが、上で見た通りお互いに会議で何を重視しているかが全く異なります。
うまくマネジメントしないとお互いが相手の態度に不満を覚え、フラストレーションを抱き、果てはお互い不信感を抱くようになります。
では日本人として「ポリクロニックな人達との会議」で何を留意しておけばいいのでしょうか。
ポイントはズバリ以下の3つです。
- 相手のことをより知ることができたか
- 自分が抱いている疑問が明らかになったか
- 言いたいことを全部言えたかどうか
要は、質疑応答や発言を「時間の都合で」カットされることを何よりも忌み嫌います。
なぜなら彼らにとって会議の目的は参加者と仲良くなり、お互いに言いたいことを言い、わからないことを明らかにするためのものだからです。
だから時間の許す限り質疑応答の時間を長くしたり、プレゼンの途中で質問が出ることも想定して、プレゼン時間は長めにとることを検討する必要があります。
ただどうしても現実的な問題として、時間の都合で質疑応答やプレゼン時間を圧縮せざるを得ない場合、その旨をきちんと説明した上で
- 休憩時間を長めにとる
- 会議の後に簡単なお茶会や食事会を開催する
- メールなどで会議の後での質疑を受け付けるなどフォロー対策をとっておく
ことが大変有効です。
いかがだったでしょうか?
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